平成26年度に取り組んだ日大通信『宗教学(分冊1)』の合格レポートです。
先生からの講評をそのまま書きます。
“思想史的特徴が適切に捉えられ、要領よくまとめられています。 教材の理解度・要約力・表現力ともに優れています。” とのことでした。 しかし、悲しいことに評価は無評価になっています。
■宗教学(科目コード0014)分冊1
[課題]
インドにおける仏教の展開と(日本を除く)アジア諸国への仏教の伝播について、その思想史的特徴を要領よくまとめなさい。(テキスト六〇~七〇ページ)
(レポート本文)
インドではゴータマ仏陀の死後、弟子たちがその教えをいかにして正しく後世に伝えてゆくかを考えられたのが「経典」である。
弟子たちの長老である摩訶迦葉、阿難陀、優波離を中心とし約500人の弟子たちが王舎城の郊外で後に「第一結集」と呼ばれる第一回経典編集会議を行った。この時のリーダーは阿難陀であり、主にゴータマ仏陀の教えが説かれた場所や時期、また誰を対象とし、どのような内容を主題としているかが検討され、経典に編集された。
その後もこの経典編集会議は何回か行われ、弟子たちの狙いどおり後世に伝えていく基盤がかためられてきていたが、第二回経典編集会議で、教団内分裂が起こり保守的な長老系の上座部と進歩的な大衆部とに完全にわかれた。この二派は更に分裂を続け、上座部系十一派、大衆部系九派の二十派となっている。
各部派の教団は国家的保護と援助を受け、恵まれた状態のもとで僧たちは研鑚したが、それに...