2014年適用資料になります。第一設題と第二設題両方含めています。また、両方A判定で合格しているので、参考にしていただけたらと思います。
参考資料:教育の比較社会学(増補版) 原清治
『学歴社会とは何かを明らかにし、高学歴化が進行すると教育はどのように変化するのかについて学力の視点から述べてください。』
学歴社会とは、「社会における社会的・職業的地位などの配分の基準として学歴が重きを占める社会」を意味する言葉である。
学歴社会とよく混同される言葉に、高学歴社会がる。高学歴社会とは、単に「高学歴者の多い社会」を意味する言葉である。具体的には、高校卒業後の高等教育機関への進学率が50%を超える社会であるとされる。つまり、学歴社会と高学歴社会では、その意味するところがまったく異なるのである。
重要なことは、学歴社会が、ただ単に教育を重視する社会ではないということである。現在、先進国、発展途上国を問わず、教育の充実は各国家の最重要課題のひとつにあげられている。教育を重視する社会が「学歴社会」であるなら、「学歴社会」でない社会などこの世には存在しないことになる。ただ単に教育を重視するという意味以上のものが、学歴社会のなかの教育にはあるのである。
学歴社会に対しては、古くからさまざまな批判がされてきた。就職や昇進・結婚と関係した大学間格差の存在や、学歴による差別に対する批判など...