課題・・・魚介類、肉類、卵類の成分特性を説明した上で、それらを離乳食・幼児食に利用する場合の注意事項および調理に際して配慮するべき点をまとめなさい。評価・・・合格
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魚介類には、魚類、貝類、軟体動物、呼格類、及びその加工品が含まれる。魚類は平均してたんぱく質を約20%含み、アミノ酸価も高い。白身魚は脂肪が少なく、味もタンパクで消化しやすく、離乳初期から利用できる。ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンE、カルシウム、亜鉛、セレンが含まれている。DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳の発達促進、痴呆予防、視力低下の予防などの効果が期待される。EPA(エイコサペンタエン酸)は、血栓予防、抗炎症作用、高血圧予防の効果が期待される。タウリンには、サザエ、カキ、コウイカ、マグロ血合肉などに多く含まれており、動脈硬化・心疾患予防、胆石予防などの効果、アスタキサンチンは赤色の色素で、生体内抗酸化作用、免疫機能向上作用などの効果がある。魚肉水産加工品の練り製品は、添加物・塩分に気をつける必要がある。幼児には舌ざわりや、過程における魚の消費量の減少からあまり好まれない傾向にある。施設での献立に積極的に取り入れていきたい。
肉類は、主に牛肉、豚肉、鶏肉が利用され、たんぱく質と脂質に富み、炭水化物は少
ない。たんぱく質はアミノ酸価に優れ、平均20%含まれる。脂質含有は部位により異なるが、飽和脂肪酸が多く、コレステロールも含まれる。牛肉は、品種や各部位により栄養価に違いがあるが、タンパク質の含有量は全体の16%から20%。鉄や亜鉛といったミネラル、ビタミン類も豊富に含まれ、特にビタミン類ではB1がまんべんなく含まれている。牛肉のタンパク質には、必須アミノ酸がバランスよく含まれ、消化吸収が良く、リジンが含まれ、体力の増強に繋がる。鉄が多く貧血の予防や低血圧の改善、心拍出量を高める作用がある。豚肉は牛肉より脂質は少なく、ビタミンB1が多い。脂肪には、オレイン酸やステアリン酸が多く含まれ、コレステロールを低下する作用がある。動脈硬化を予防し、良質のタンパク質が豊富に含まれ、これから作られるペプチドにもコレステロールを下げる働きがある。ビタミンB1には糖質の代謝を促進しエネルギーに変え、体内に疲労物質が蓄積されるのを防ぎ、ビタミンB1は疲れ、ストレスをやわらげ、自律神経のバランスを整えて更年期障害や自律神経失調症などを緩和する。寄生虫汚染がみられることがあるので、十分な加熱調理が必要である。鶏肉は、脂質が少なく、若鶏はビタミンAが多く含まれまる。吸収が良く、タンパク質の補給となる。ささみは脂質が少なくタンパク質が多いので、離乳食・栄養補給などに適しているが、カンピロバクター食中毒に注意が必要である。ビタミンAも含まれ、白内障や疲れ目などに効果がある。レバーは、哲、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2の含有が多く、良い給源となる。肉加工品は高エネルギー、発色剤・保存料等添加物が含まれるので気をつける必要がある。
卵類は多く利用されるのは鶏卵である。卵は、黄身・白身・カラザ(白いひも)の3つの部位からなり、それぞれ栄養成分が異なっている。全卵の成分は76%、たんぱく質12%、脂質10%、炭水化物0.3%、灰分1%、」ビタミンはC以外が含まれている。水分卵の黄身はコリン、ビタミンA・B1・B2・D・E、鉄、リン、カルシウムなどのビタミン・ミネラル類を豊富に含む。卵黄にはリン脂質とコレステロールが含まれる。卵白はアレルギー性が高いので、離乳期に用いる場合は注意が必要であり、離乳初期にはアレルゲン性の低い卵黄の固ゆでから開始する。アレルギーは加齢とともに改善されることもあるので、幼児期においては医師の診断のもとに適切な対応が必要である。また生卵においてサルモネラ属菌が発生している。冷蔵庫での保存や乳幼児は、生卵を避け、できる限り十分加熱した卵料理を食べるようにする必要がある。
近年、腸管出血性大腸菌による食中毒事件が発生、食肉の生食、鶏肉の生食よりカンピロバクターによる食中毒が発生している。
生肉・レバーには、食中毒の原因となる細菌、寄生虫などがついていることがあり、火を通さずに食べると食中毒にかかってしまうことがある。特に、幼児、高齢者などの抵抗力の弱い方は、生では食べないようにし、火を通すことが大事である。
【参考文献】
・子どもの栄養と食生活 2003年3月25日 第3版発行 医歯薬出版株式会社
東京都文京区本駒込1-7-10
・農林水産省ホームページ
・小児栄養 1995年 第1版発行 東京書籍株式会社 東京都北区堀船2-17-1