平成26年度近大姫路大学通信教育課程「発達心理学」の試験解答例です。
1.幼児期の思考の特質の一つである自己中心性について説明しなさい。さらにその例を4つ挙げて説明しなさい。
2.エリクソンの発達課題の特徴について、4点挙げそれぞれ説明し、さらに乳児期の課題について説明しなさい。
3.児童期の社会性の発達について以下の2点について説明しなさい。
4.エリクソンの発達課題のうち第5段階の課題について説明しなさい。
5.ピアジェの認知発達理論のうち、保存の法則について直観的思考段階の特徴を液量・数・長さについての例を挙げて説明しなさい。図示しても良いですが、必ず文章での説明をしてください。
6.原始反射および姿勢反射についてそれぞれ例を3つ挙げて説明しなさい。さらに原始反射及び姿勢反射の発達的意味について述べなさい。
参考にお使いください。
発達心理学
試験問題1 幼児期の思考の特質の一つである自己中心性について説明しなさい。さらにその例を 4 つ挙げて説
明しなさい。
幼児期の思考の特質の一つである自己中心性とは、自分の立場から離れて、事物を客観的に認識することがで
きないという事であり、アニミズム、相貌知覚、実念論、人工論等などがある。自己中心性はピアジェの「3 つ
の山課題」によってもみられ、自分が見ているものは反対側に座っている人も自分と同じようにみえると考えて
しまうものであり、他者の視点に立って考えることができないという事が分かる。
アニミズムは、全てのものに生命や意識があると考えることであり、ピアジェによると、「子どもが自分の心
の中の出来事と外界の事象そのものの中で行われている出来事を区別できない」ために起こるとされている。具
体的には「座っちゃダメ!椅子さんが『重い』って言ってるよ!」とか「お花さんが笑ってるねぇ」などの言葉
にアニミズムを感じる事ができる。
相貌知覚とは、モノの知覚に情緒的な意味づけを行う事であり、例をあげるとコップから水滴が垂れているの
を見て「コップないている」というような事...