佛教大学通信教育課程 S0107 教育行政学 第二設題
『「教育と福祉の連携」について述べなさい。』
テキスト 『教育行政学 子ども・若者の未来を拓く』八千代出版
2016年度 B判定
今年度テキストが変更になり、それに伴って2016年度のシラバスの設題が変更となりましたが、テキスト変更に伴う経過処置につき、11月分提出期間までは2015年度のシラバスの設題で提出可能です。
レポート作成時の参考にしていただければと思います。
「教育と福祉の連携」について述べなさい。
はじめに、教育はいうまでもなく、単に学校だけで行われるものではなく、家庭や地域社会が教育の場として十分な機能を発揮することなしに、子供の健やかな成長はあり得ないのだ。近年の都市化、少子化、地域における地縁的なつながりの希薄化等を背景に、家庭における教育力の低下が指摘されている。
現在の日本では、教育にお金がかかるのである。東京大学が在校生の家庭状況を調査した結果「2010年学生生活実態調査の結果」(2011年12月発行)によれば、世帯年収950万円以上の家庭が51.8%に上ったとある。厚生労働省発表では世帯平均年収は約550万円。東大生の半分が、日本の平均世帯年収の約2倍、またはそれ以上を稼ぐ家庭の子どもということになる。国立大学は私立の大学よりも学費が安いため、お金がかからないと単純に考えていたのだ。しかしながら、そこに行きつくまでの教育にかかる費用は莫大であり、例えば学習塾の授業料は驚くほど高い。そのため、年収の低い家庭では子どもにかけられる教育費も限りがある。親の年収によって子どもの学力格差が生まれてきているということが今の日本の現状であ...