評価B
設題「障害者の権利条約における平等回復措置について説明し、具体的な事例を用いて考察しなさい。」
障害者の権利条約における平等回復措置について説明し、具体的な事例を用いて考察しなさい。
障害のある人々の権利を実質的に考えるときには、自由権と社会権の統一的な保障が求められ、障害のある人と障害のない人が平等であるためには特別な配慮が必要なのである。これは障害のある人とない人の能力の違いを踏まえた平等であり、財の平等だけでなく、その人の人格と能力を全面的に発達させる平等を回復させるための配慮である。
では、障害がある人々の平等を回復するためには何が必要だろうか。障害者権利条約は、①ユニバーサルデザイン、②特別な措置、③合理的配慮の3つを平等の回復措置として構想している。
①ユニバーサルデザインとは、障害者の権利条約第二条において、調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲ですべての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービス設計であると定義されており、ユニバーサルデザインは、特定の範囲の障害のある人向けの機能を備えた補装具(補助器具)が必要とされる場合には、これを排除するものではないとしている。
また、ユニバーサルデザインには提唱者のロナルド・メイス博士による...