社会福祉士養成通信課程の課題です。
レポート評価A評価になります(A~Dの4段階中)。
科目名 「社会理論と社会システム」
<ポイント>
①社会理論による現代社会の捉え方、②生活について理解する、③人と社会の関係、④社会問題
<参考文献>
・社会福祉士養成講座編集委員会編『新・社会福祉士養成講座 第3巻 社会理論と社会システム』中央法規、2014年
※全文そのまま使用するのはご遠慮くださいますよう
お願いいたします。
現代社会は、自殺や貧困等、様々な社会問題を抱えている。こうした社会問題の発見や解決に取り組むことも社会福祉士に求められている。本稿では、児童虐待について取り挙げる。
はじめに社会問題とは、個人が抱える問題、あるいは、ある限定された集団組織の問題として取り扱われることが多い。しかし、社会問題は個人的な病理行動が集積した結果ではなく、個人を病理行動へと促す社会的な原因を指す概念といえる。スペクターとキツセによれば、ある現象は、異議申立てを通じて、はじめて社会問題として認識されるようになるという。
近年、大きな社会問題と見なされている児童虐待の問題は、これまで「なかったこと」とされてきた。近代家族のイメージは、それ以前の家族形態とは異なり、「たてまえ」上、平等な男女が相互の愛情によるものであるとされ、愛のある関係やそれによって誕生した子どもへの暴力など存在し得ない、という見方が主流であった。しかし、1990年代に入ると、一方ではフェミニズムや臨床心理学等の様々な運動や学問的成果があらわれ、他方では実態として噴出してきたことにより、児童虐待や高齢者虐待が大きな社会問題とされた。2000...