精神保健における個別課題の取り組みについて

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    精神保健学 設題② 文字数3000字程度

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    「精神保健における個別課題の取り組みについて述べよ。」
    1.はじめに

    医療技術や福祉制度の発展により、日本の平均寿命は飛躍傾向にある。高齢者人口の増加に伴って、認知症高齢者もまた増加している。厚生労働省によると、2010年の認知症有病者数は約439万人、軽度認知障害(MCI)有病者数は約380万人と推計されており、高齢者の4人に1人は認知症または認知症の予備軍に含まれる計算である。また、2010年では280万人とされる日常生活自立度Ⅱ以上の認知症高齢者は、2013年には345万人になると推計されている。そのため、認知症に対する認識が求められる。ここでは、精神保健における個別課題の取り組みとして、認知症について述べていく。

    2.認知症の定義

     認知症とは、一度正常に達した認知機能が、後天的な脳障害によって持続性に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態を言い、それが意識障害のないときにみられる症状である。認知症の診断基準として、WHO(世界保健機構)によるICD-10(国際疾病分類)や米国精神学会によるDSM‐ⅢおよびDSM‐Ⅳ‐TRなどがある。

    ICD...

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