課題は「英語と日本語の文法構造または意味構造を比較対照し、両者の違いをデータに基づいて具体的に論ぜよ」です。先生からの所見には「より客観的に論じられれば良かった」とありました。参考にしていただければ幸いです。
英語と日本語の文法構造または意味構造を比較対照し、両者の違いをデータに基づいて具体的に論ぜよ。
本稿では、日英における感情表現の違いを、両者の文法構造を比較することで明らかにしていきたい。
まず感情表現とは、動的事象の客観的な描写と、事物の性状規定との中間に位置すると述べている。さらに、感情表現の、動詞を統語的特徴から、形容詞は意味的な違いから、それぞれ二種類に分類している。また、動詞については補語の違いから以下の二つのタイプに分類している。
(1)『~ニ』タイプ…保護が感情の動きの誘因を表す
例:「試験の結果に落ち込む」「無邪気に楽しむ」
『~ヲ』タイプ…補語が感情の向かう対象を表す
例:「旅行を楽しむ」「将来を心配する」
換言すると、『~ニ』タイプの動詞(例:驚く、びっくりする、安心する、失望する)の意味は、感情そのものを表わすというより、何らかの出来事が引き金になって、一次的な感情の動きがあり、それが原因で、表情や、身体的動作を伴う点に焦点が当たっている。つまり、「その動きが一時的に生起し、次の瞬間には、あるいはしばらくして、もとの(通常の)状態に...