2015 年度 PL4020 聴覚障害者の指導法 1 単位目
課題:
聴覚に障害のある児童生徒が、教科の学習をしている。教師が配慮しなければならない指導上の留意事項について説明せよ。
使用教科書:『特別支援教育の基礎・基本』独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所(ジアース教育新社)
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聴覚障害者の指導法1
聴覚障害がある児童生徒が学習する場面において、教師が配慮しなければならない事項は多岐にわたると考える。教師は、聴覚障害の基礎知識だけではなく、指導する聴覚障害児の実態把握に努めなければならない。
なぜなら、聴覚障害の原因はさまざまで、障害部位によって聞こえは異なり、年齢や生活環境、音声言語の獲得の状況、どのような養育環境であるか等によっても個人差が大きい。また、補聴器をはじめとする聴覚補償機器についての知識や操作・調整の技術や人工内耳の手術についての知識も必要である。聴覚に障害があると、周囲の音や音声を聞き取ることができないため、音声による聞こえの発達や、音や音声によるコミュニケーション活動の発達が困難な状態にある。
学校という集団の中でコミュニケーションは重要であり、コミュニケーションの方法は数多く存在する。教師は、聴覚障害児がコミュニケーションに対する意欲を低下させないよう、視覚や身振り手振り・手話の活用など聴覚障害児のコミュニケーション意欲を高めるためのかかわり方を理解する必要がある。
特別支援学校学習指導要領では、教育課程実施上の配...