西洋の歴史 2015年度以降~第二設題です。
私はレポート提出にこまりました、同じくお困りの方の一助となりますようにお使いください。
古代地中海世界の多神教そして一神教の成り立ちや変化、後世への影響について、歴史的背景を意識しながら論じなさい。
メソポタミアの宗教
メソポタミア文明ではシュメール人が都市文明と共に楔形文字を作り出した。楔形文字は文字数が多く万民が読み書きする時代ではなかった。文明が高度化するにつれ人間の脳も肥大化し、いつのころか畏怖の感情が芽生えた。メソポタミアの人々は、自然界の激変は目に見える世界の向こう側に何かしら得体のしれない力があり、生命あるものは死後、肉体を離脱した霊魂は目に見える世界の向こう側に生き続けると考えられた。それら超自然への畏怖から世界最古の叙事詩である『ギルガメッシュ叙事詩』の中に恐れを語る場面がある。ギルガメッシュ『神』なる言葉には『幽霊』の意味も重なり、そこには自然を超越した恐るべき存在が念頭にある。従ってメソポタミアの神々は人間世界のはるか高みにあり、とてつもなく絶大な権力者であった。人はこの権力者の前にひれ伏すしかなく、服従し、奉仕するだけであり、神々は奉られ、畏れられた。
メソポタミア、特にシュメール人の最古の神々で最高位に座するのはアン神であったが、農耕社会の発展...