H26年度の基礎化学実験 Ⅱ族陽イオンについての実験レポートです。結果は人それぞれですので、実験手順、考察、設問などを参考にしてください。実験手順に関しては、大学院生のサポートもあり、完成度の高い出来となっております。
【原理】
Ⅱ族の陽イオンには銅類(Hg2+,Pb2+,Bi3+,Cu2+,Cd2+)と錫類(As3+,As5+,Sb3+,Sb5+,Sn2+,Sn4+)があり、これらは0.3M・HCl酸性溶液からH2Sで硫化物として沈殿させることができる。酸性度が0.2Mより小さいとFe2+,Mn2+,Ni2+,Co2+などの硫化物が沈殿してしまう恐れがある。分析を行う際に、溶液はⅠ族陽イオンを含んでいない状態でなければならない(Pb2+を除く)。Ⅱ族はまず硫化物として全て沈殿させ、次に銅類と錫類に分離する。これは錫類の硫化物が(NH4)2Sxに溶けることができる性質を利用する。
【目的】
Ⅱ族陽イオンを銅類と錫類に分け、それぞれの分離確認(今回は銅類の分離)を行う。
【試薬】
・塩酸
CAS番号:7647-01-0
分子式:HCl
分子量:36.46
密度:1.2 g/ml
危険有害性:皮膚腐食性あり。呼吸器への刺激の恐れあり。
取扱注意:蒸気を吸入しない。眼、皮膚、衣服へ付着させない。
保管:換気の良い冷暗所に保管。
応急措置:1.飲み込んだ場合、水で口をすす...