『小学校において教育相談を行う場合、どのような点に注意しなければならないか。いじめ・不登校のいずれかをとりあげて説明してください。』
近年、核家族化や都市化の進行といったライフスタイルや社会状況の変化を背景に、家庭や地域の教育力の低下、規範意識や人間関係の希薄化、問題行動の多発化、事件の低年齢化など、子供たちをめぐる様々な課題が生じている。教育現場では、こうした状況からか、いじめ・不登校・暴力行為等の問題が後を絶たない。今や教科指導だけをやっていればいいといった考えはなく、それと同様に生徒指導の比重が大きくなっている。
生徒指導を行っていく上で大切になるものに教育相談(educational counseling)というものがある。教育相談とは、児童・生徒の一人ひとりの教育上で抱える悩みについて、その望ましいあり方についての助言をし、生活によく適応させ、人格の成長への援助をはかるものである。教育相談にはさまざまなものが含まれており、勉強が分からない勉強方法が分からないという悩みを抱えた子どもの相談にのる学業相談、今後自分が進む進路についての相談にのる進路相談などの「開発的教育相談」...