科目コード 07804 「教育制度と社会」 2 分冊
07804 学校の制度と経営 学校制度と社会
<略題>
保護者•地域の学校参画と学校づくり
<課題>
1、『保護者•地域の学校参画』を進めるための制度である『学
校評議員制度』『学校運営協議会』『学校支援地域本部』それ
ぞれについて簡潔にまとめなさい。(1000 字程度)
2、上記の制度から一つを取り上げて、そのしくみにたいする
自信の考えを論述しなさい。(1000 字程度)
<レポート>
『保護者•地域の学校参画』を進める背景となった理由は 1970 年
代に不登校や構内暴力など教育現場での問題が山積したことや
教育が過度に形式的な管理教育になった事への修正である。こ
れらの現状をふまえ『保護者•地域の学校参画』の必要性が指摘
されるようになったとされる。子供達の教育は単に学校だけで
なく学校•家庭•地域社会が相互に連携して行われる事が重要であ
る。そのためには学校運営に対して保護者や地域に開かれた
『開かれた学校』が求められる。
その『開かれた学校』の制度として『学校評議員制度』や『学
校運営協議会』や『学校支援地域本部』がある。
まず、『学校評議員制度』は校長の要望に応じて保護者や地域
からの意見や要望を学校運営に反映させるための制度である。
『学校評議員制度』は制度として保護者および地域住民が学校
運営への参画を提唱するところから始まったものである。
この背景にはこれからの地方教育行政の方向性として公立学校
が学校の判断によって自主的及び自立的に特色ある学校教育を
行えるようにすることを目指されている。
学校評議員制度の目的としては二つある。一つは校長が行って
いる学校運営に対して地域から意見や感想などを集める事であ
る。地域から学校への情報の流れが目的である。二つ目は学校
の運営状況を地域に発信するというものである。学校から地域
への情報の流れが目的である。
次に『開かれた学校』としての『学校運営協議会』であるがこ
れは保護者や地域住民を代表する者によって構成される。この
『学校運営協議会』には以下の3つのことが可能である。
1.『学校運営協議会』は校長の作成する学校運営の基本方針を
承諾する。言い換えると、『学校運営協議会』の設置されてい
る学校では校長は学校運営に関して基本的な指針を作成して学
校運営協議会の承認を得なければならない。
2.『学校運営協議会』は学校運営に関する意見を教育委員会や
校長に述べる事が出来る。
3.『学校運営協議会』は教職員の任用に関して教育委員会に意
見を述べる事ができる。
『学校運営協議会』の設置された学校はコミュニティースクー
ルの指定を受け、保護者や地域の学校参画が保証された事にな
る。『学校評議委員制度』は情報のやり取りが主な役割である
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がこの『学校運営協議会』は地域と学校がともに活動したり話
合いながら校長を中心に組織として動く事が求められる。
正確には地方教育行政法第 47 条の 5 にその設置や組織について
規定が設けられている。
最後に『学校支援地域本部』であるが、これは学校の教育活動
を支援するために地域の支援を組織的に学校へ取り組む事をコ
ーディネートするものである。
構造としては1:『地域コーディネーター』、2:『学校支援
ボランティア』、3:『地域教育協議会』から構成されている。
1:『地域コーディネーター』とは学校と地域ボランティアの
間の調節役であり地域自身にその役割を担ってもらうものであ
る。
2:『学校支援ボランティア』は学校のニーズを理解した上で
実際にボランティアとして労力を提供してくれる役割である。
3:『地域教育協議会』はどのような支援が必要とされている
かなどの基本的な内容の方針を決める役割である。構成は学校
や PTA、地域コーディネーターやボランティアの代表、社会教
育関係者などが想定される。
2私自身は『学校支援地域本部』に大きな可能性を見いだしま
す。児童が学習をする必要がある内容は読み書きなどに限定さ
れるものではなく生活全般にわたるものやコミュニッケーショ
ンなど広い範囲が求められます。それらを学校の授業のみで網
羅する事は難しいのが現実である。地域の支援によって幅広い
内容を学習する事が出来るようになれば児童にとって豊かな内
容になると考えられる。
私が聞いた『学校支援地域本部』の成功例として西和賀町支援
地域本部事業の話がある。この地域では震災の直接的な被害は
少なかったものの震災後は特に地域と学校の連携を深めて地域
のために活躍する人材を育成していく事を目的に積極的に地域
ボランティアの活躍が進められている。支援事業としては主に
稲作や野菜作りの体験学習の講師としてボランティアを活用し
たり遠足などの学校行事にボランティアの活用が行われている。
『学校支援地域本部』の活動を通して人材のデータベース化が
進んだり、地域の指導者同士の人脈がつながったりなどの成果
を上げている。このように『学校支援地域本部』の活動を通し
て児童の学習という成果だけでなく地域によい影響を与える事
ができる可能性のある制度が『学校支援地域本部』だと考えら
れる。ただし、具体的な数値とし成果が見えづらいものであっ
たり、どうしても一過性のイベントとして終了してしまう可能
性があり今後のより一層の工夫が求められる。
地域にはそれぞれ様々な職業のプロが在住しており、それらの
才能を活かして児童により広い世界を見せてあげる事が出来な
いだろうかと私は考える。学校において学習科目を勉強するこ
とはもちろん重用視されるべきことだと考えられるが、学校と
いう学習環境のなかにいると世の中の様々な世界に触れる機会
は限りなく限られてしまう。児童が自分の個性を活かして将来
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の夢を描けるようなことが出来るように私は色んな世界を見せ
てあげたいと考えている。そのために是非地域の力をお借りし
て教室の中に色んな世界を運んであげたいのである。地域だけ
でなく、企業の中にもそのような社会貢献的な活動に興味を持
っている企業は多く存在している。それら外からの力を借りな
がら出来るだけ色んな世界を見せてあげ、児童が夢を描けるよ
うになる事が私の理想である。夢があればそのために学習をす
ることが必要だと考え、学習意欲にもつながると考えられる。
夢がないまま、いたずらに競争だけを目的とした学習では消耗
してしまうと私は考える。従って『学校支援地域本部』は児童
が夢を持つために是非これからさらに色んな形を取りながら発
展し多くの成功事例をおさめて行ってしかるべきだと考える。
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