博物館活動の根幹は、資料と情報を収集・保管し、それらの調査研究を行い、展示や学
習支援を通して人々の教育や文化の発展に寄与することである。変化の激しい現代社会で
は、人生を通じて様々な領域での教育が必要という「生涯教育」の概念が提起され、社会
教育施設である博物館も、日本の未来の産業、文化、生活を創造する学習の場として大き
な役割を担うことになる。近年では子供達の参加体験型の学習機会の提供や、ボランティ
ア等の協力を得た地域ぐるみの博物館活動、地域活性化のための知恵袋としての活動など
、博物館は生涯学習を振興する中核的な拠点として地域社会と連携を深め、活発なコミュ
ニケーションに基づく活動が広がっている。
博物館が行っている教育普及活動の中で、学校教育における役割は重要である。大量生
産・大量消費の現代にあって、子供達は「モノ」に対する関心が薄い傾向にある。祖先が
作り出した様々な「文物」を直接見て触れることや、自然界の色々な造形物に接すること
によって、何かを感じたり発見したりして生まれる感動は、人間形成にも大いに役立つ体
験と考えられる。近年では博物館側から学校へ出前して授業や展...
Aの良い評価をいただきました