本リポートは、佛教大学通信課程の自然地理学(Q0703)第2設題のリポートである。設題は、「わが国で自然災害が発生した地域をひとつ選び、過去の自然災害と被害について述べ、その発生原因とその対策を地図を示して考察せよ。」である。判定はAで、「大変素晴らしく、これと言って問題は無いが、もう少し短くしていただくとありがたいです」という所見がありました。
なお、本リポートを丸々コピペすることは禁じられており、また近年はそういうことを発見するソフトも開発されておりますので、あくまで参考にしていただければ幸いかと存じます。
わが国で自然災害が発生した地域をひとつ選び、過去の自然災害と被害について述べ、その発生原因とその対策を地図を示して考察せよ。
はじめに
本リポートでは、平成26年8月豪雨により起こった広島市の土砂災害について論じる。この災害は、平成26年8月20日に広島県広島市北部の安佐北区および安佐南区(以下、同地区。)などの住宅地を襲った大規模な土砂災害で、それは平成26年8月豪雨(気象庁命名)に伴い発生した災害である。
2014年8月20日午前3時20分から40分にかけて、局地的な短時間大雨によって安佐北区可部、安佐南区八木・山本・緑井などの住宅地後背の山が崩れ、同時多発的に大規模な土石流が発生した。4時20分頃には可部三丁目付近で根谷川が氾濫した。広島市災害対策本部のまとめでは、8月22日時点で少なくとも土砂崩れ170か所、道路や橋梁への被害290か所が確認された。また国土地理院が8月22日までに航空写真を解析した結果、安佐南区から安佐北区にかけての約50か所で土砂流出が発生したとみられている。行方不明者の捜索は約1か月間に及び、両区の被災地域での死者は74人、重軽傷者は44人に上った...