佛教大学の通信教育課程で、2016年度にA判定にて合格したリポートです。
コードは、高等学校地理歴史、中学校社会課程のQ0708です。
コードが違っても、設題が同じ場合はご参考にして頂けるかと存じます。
第1設題についてまとめております。
あくまでも、参考用としてご利用ください。
丸写し等は一切禁止されております。
十分にご注意願います。
第1設題:宗教の起源説の諸相を述べよ。
1.宗教の祖型について
世界には様々な宗教が存在する。しかし、その「宗教」という文化がどのようにして誕生したのかという問いについては、ギリシャ・ローマの時代から考えられてきたものの、その答えである宗教の起源に辿り着いてはいない。
それは、宗教の起源という事実を実証するための証拠・資料が不足しているからである。東南アジア、西南太平洋の諸島、南シナ、日本などには、未開人の宗教や原始宗教の残存と思われる事実や、神話、伝説が数多く残されている。しかし、そうした事実等をそのまま宗教の起源の出来事とすることは出来ない。ただし、それらは仏教、キリスト教、回教などの世界宗教と共存しており、重層信仰の現象を示しながら残存しているため、宗教の起源を知るのに、原始人と現存の未開人の間に連続性があり、未開人と現代人の間にも連続性があるという仮説を立てることが出来る。
その仮説は、物事には一つの起源があるはずである、という考えから、世界の全ての宗教は根源的に一つの起源から派生し、より複雑なものに発達した。宗教は、その起源の時から現代まで人類が共通に連続してもって来...