有機化学の実験レポートです。成績評価はSです。
実験目的
Diels-Alder反応は共役ジエンに二重結合または三重結合が[4+2]付加環化し6員環を形成する反応である。この反応は高収率でかつ高い立体選択性があるために極めて有用である。本実験では3-スルホレンと無水マレイン酸のDiels-Alder反応について学ぶ。
実験原理
-再結晶-
再結晶とは物質の溶解度の差を利用して目的物質を得る手法のことである。実験の方法としては、溶液に結晶を溶かし、加熱した後、冷却を行うことで目的物を再度結晶として取り出す。再結晶を行うときの溶媒としては不純物をよく溶かし、得たい目的物は程よく溶かすものが良い。
-Diels-Alder反応の概要1)-
Diels-Alder反応はラジカル反応ともイオン反応とも異なる。この反応は反応点が二つあるため多中心反応と呼ばれる。この反応は中間にイオンやラジカルを生成せず、電子対の移動で環状遷移状態を経て起こる。この反応は溶媒や添加試薬の影響を受けないので、正確な反応機構は判明していない。この反応の需要な点は段階的な反応ではなく、協奏的な反応であるということである。
協奏的な反応であるので、Diels-...