慶應義塾大学通信教育課程
経済学部専門科目「会計学」の合格レポートです。
レポート課題:複式簿記の成立,期間損益計算の成立,及び発生主義の成立について説明せよ
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会計学
複式簿記の成立,期間損益計算の成立,及び発生主義の成立について
はじめに
本稿は,現代会計における重要な前提である複式簿記,期間損益計算,発生主義について,その成立の歴史を概観することで,課題への応答とすることを目的としている。
複式簿記,期間損益計算、発生主義の成立は,「会計の歴史において劃期的なできごと(1)」であり,これらの概念がなぜ,どのようにして成立したのかを知ることは,今日において会計を学ぶ上で非常に重要である。本稿では,複式簿記,期間損益計算,発生主義のそれぞれについて,その考え方とそれらの概念が必要となった歴史的背景について述べる。
1. 複式簿記
複式簿記とは,取引を 2 つに分解して帳簿に記入する記帳技術である。例えば,商店において商品を売って現金を受け取るという取引を想定する。この取引は,商品という資産の減少と現金の増加という,2 つの財産の増減に分解することができる。複式簿記はこの 2つの増減について,借方に現金の増加を,貸方に商品の減少をそれぞれ記帳するのである。
この財産の増減を 2 面的に捉えて記帳することにより,自動的な利益の計算,財産の増減...