新・日本史特殊Ⅱ、2単位
レポートテーマ: キリシタン時代のスペイン系托鉢修道会(ドミニコ会、フランシスコ会、アウグスティノ会)の活動について述べなさい
注意:このレポートを自分のものとして提出することを禁じます。ご自身のレポート作成の参考としてください。
序
托鉢修道会とは、13世紀、修道院の封建領主化や富裕化への批判から生まれたローマ・カトリック教会における修道会の1つの形態である。清貧と信仰に生きるために個人的な資産を持たず、信者からの托鉢により活動することが托鉢修道会の特徴である。
キリシタン時代に日本で活動したスペイン系托鉢修道会は、フランシスコ会、ドミニコ会、アウグスチノ会であり、本レポートでは、それら修道会の活動について、まずは全体について論じ、続いてそれぞれの修道会について個別に論じる。
スペイン系托鉢修道会の日本での布教
16世紀後半、日本でのキリスト教布教は、教皇グレゴリオ十三世の勅書によりイエズス会に限定されており、他の修道会の入国と布教活動は禁止されていた。この勅書の廃止を目指す運動が、フィリピン諸島で活動するスペイン系托鉢修道会、特にフランシスコ会によって積極的に推進されたが、彼らは勅書を無視してフィリピン総督使節の名目で来日し、公然と布教していた(1)。
勅書廃止運動の結果、1600年に教皇クレメンテ八世は勅書に修正を加え、すべての修道会がゴアとマカオを経由して日本へ入国できることとなり、すでにフィリピ...