明星大学通信教育部教育学入門2単位目レポート
2-1
学力とは、広義的にみると「測定されるもの」と「測定しえないもの」
の2種類に分けられる。知識の世界からいうと、「世界知」と「経験知」
の大きく2つに分けられると言える。
前者は、学力調査のようなテスト等で点数として対象者の学力を測定す
るものや、学校などで教えられたような知識のことを「世界知」と言
う。
一方後者は、私たち一人一人に固有な主観的な知識のことを指す。学
習意欲や教科に対する関心、授業を受けるにあたる態度等、客観的に測
定することが難しいような、また生活の中で獲得した知識等のことであ
り、体験値・実践値とも言われる。
日本においても後者の知識、「生きる力」の獲得を目指すとしていわ
ゆる「ゆとり教育」が取り入れられ、子供達が自ら学び・考える学習の
展開や、「総合的な学習の時間」の設置等を行った。しかし、経済協力
開発機構(OECD)による国際学習度調査(PISA)における順位の低下
により、ゆとり教育による学習意欲の低下などが指摘された。
これらの問題を踏まえ、「知識・知的能力」と「意志」の統合が求めら
れている。学習評価のうち、「関心・意欲・態度」が特に重視されてき...