少子高齢社会の課題について、教科書の記述を参考にしながら、自分自身の観点によって大所高所に立って論じなさい。
高齢化の要因は平均寿命の伸びによるものだと思われがちだが、影響するのはそれだけではない。高齢化とは、総人口に占める高齢者の割合をいう。それゆえ平均寿命が延びた結果高齢人口が増えたとしても、それを上回る勢いで出生によって総人口が増加すれば高齢化とはならない。すなわち、高齢者人口が変わらなかったとしても、出生する年少者人口が減少しているならば、それは高齢化がすすんだということになる。日本では、出生率が低下して1980年代から年少人口の減少が急激になっており、それが高齢化の大きな原因とされる。2004年の年少人口は1773万人、総人口に占める比率は13,9%である。年少人口の減少の要因として、出生数の低下があげられる。第二次ベビーブーム(1971年~74年)のあと、わが国の出生率は年々減りつづけている。1973年には、209万2000人の子供が生まれたが、2004年には111万1000人に減っており、ほぼ半減である。1人の女性が一生の間に産む平均の子どもの数を表す合計特殊出生率は...