第1設題 本文
教育相談は歴史的に見てもカウンセリングが中心である。カウンセリングとは言葉による話し合い中心で行う相談活動のことであり、その目的は何らかの理由で発揮できなくなっているクライエントの自己治癒力を再び発揮できるように「援助する」ことである。カウンセラーとクライエントは同等の立場であるため、決して指導者や監督者ではない。したがって教育相談は子どもを生活に適応させ、人格の成長を「援助する」すべての教育活動といえる。
教育相談には学業相談や進路相談などの「開発的教育相談」、すでに問題を抱えた子どもに対して心のケアとしとして行われる「治療的教育相談」、不登校やいじめの未然防止やそれらの前兆が見られた時点で子どものケアを行う「予防的教育相談」があるが、対象はすべての児童・生徒であり、その活動は児童・生徒の保護者や担任、カウンセラーなどが相互に働きかけあって行われるべきである。
今、学校には不登校、いじめ、校内暴力、学級崩壊など様々な問題が山積しており、教育相談の役割はますます大きくなっているため、今後教員はカウンセリング・マインドのような、子ども一人ひとりを理解しようとする姿勢をも...