『「私はうつ」と言いたがる人たち』を読んでの考察

閲覧数4,017
ダウンロード数5
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    香山リカ、「私はうつ」と言いたがる人たち(PHP出版)を読んでの感想文になります。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    本のタイトル:「私はうつ」と言いたがる人たち

    本文字数 :1610字
     著書名から窺えるとおり、この著書では「うつ」と診断されて苦しむ人と、その陰で「うつ」の診断書を有効に利用する人、そして、「うつ」と診断されなかったことに不満を感じる人などが臨床上見受けられ、従来までのうつ病観が変化していることが記してある。

     書中で私が一番驚いたのは、うつ病が新たなアイデンティティになっているという著者の発想であった。これは「うつ」と診断されたがったり、インターネット上のSNSに「うつ病の人集まれ!」などといったコミュニティが存在したりすることから、「うつ」であるということがプロフィールに書ける病としてその人の核になっていることからきているという。

     たしかに、私も学生の時に同学年の女子が自分がリストカットした手首の写真を日記とともにブログに載せているというのを聞いたことがある。人づてに聞いた話になるが大体が「今日はこんなことがあった。○回切った。」という内容だったという。彼女がどのような状態でそのブログを書いていたのか私にはわからない。しかし、「病んでいる」ことがその人のプロフィールの一部...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。