明星大学通信教育部 社会科
日本史各論2 1,2単位目合格レポート 2014年度~
1単位目と2単位目のセットです。
それぞれのレポートの講評やポイントは、1単位分ずつアップロードしているほうの資料紹介のページに記載してあります。
日本史各論 2_単位 1 / 2
【 1、設問 1 】
単位 1
<1-1、課題>
鎌倉時代後期の政治における徳政と得宗専制について論述せよ。
<1-2、本文>
鎌倉時代後期の幕府の政策の中心は徳政であった。徳政とは「徳のある政治」を意味す
るが、特に訴訟興行(裁判制度の整備)と仏神事興行(寺社領荘園の保護)が重視される。
二度に渡る蒙古襲来の後、執権の北条時宗が急死して息子の貞時が執権に就任し、その
後見として幕府を実質的に運営したのが安達泰盛である。御恩奉行であった泰盛は、寺社
や武士の恩賞要求などの元寇の戦後処理を行うため、政治改革として弘安徳政を行った。
この改革で特に重要なのが神領興行法であり、売却された神領を元の神社に返す旨を定め
るなどの保護政策であった。この他に九州の非御家人を御家人化する九州名主職安堵令な
ど急進的な改革を行ったが、これが幕府内部に対立を生み出す。
その後泰時は霜月騒動で退けられ、次に実権を握ったのが得宗御内人の内管領平頼綱で
ある。得宗とは北条家の家督を指し、北条得宗に仕える人々が得宗御内人である。得宗...