目的について考察
参考文献
あたらしい国語科指導法 柴田義松・阿部昇・鶴田清司 学文社2003年
んだり書いたりする能力、音声言語によって人々と伝達しあう能力を涵養することに、国語科教育の目的を設定
考する力は、一見国語科の領域を超えているようにも思えるが、認識や思考も言語によって行うわけであるから、
間を形成していくという目的論である。
子どもたちは、文章を読むことで読みの力を身に付け、討論の指導に於いては討論の力を身に付ける。そして
の力という要素が大きいのかもしれない。だがやがては、内言としての認識の力、思考の力にもなっていく。そ
して、以上のような認識の力・思考の力は、当然一人ひとりの正解や社会についての見方・考え方を形作る。様々
な社会事象、政治情勢、政界情勢について考えていく場合に、認識力は有効に働き、より主体的なものの見方・
考え方につながっていくことになる。また、家族、友人、地域の人々など、自分の周りの人たちとの関係を見出
し、築いていく場合にも、そういった認識力は生きてくる。そして、自分自身を対象化し見出していく際にも生
きるはずである。その意味で読みの力、認識の力などは、一人ひとりがものの見方・考え方を創り出すことに深
く関わってくる。このこ...