S評価。パーソナルスペースの大きさや形状の特性について的確に述べている、実験の課題について的確である、と評価を頂いています。
パーソナルスペースの構造
問題と目的
Sommer(1959)によれば、人にはそれぞれ侵入者が入れないように個人の身体を取り囲む目
に見えない境界を持った領域がある。この領域は、地理的な照合点を持たず、個人と共に移動し、
環境や周囲との関係によって伸縮する。他者に近づかれると不快に感じる空間とも言える、いわ
ば心理的な縄張りは、個人空間と呼ばれる。個人空間には、他者との境界を作り他者の侵入を防
ごうとする機能(defence 機能)と、他者との関係性の中で親密さを維持しようとする機能
(intimacy 機能)が考えられる。
本実験では、身体の各方向における対人距離を測定し、個人空間の存在とその構造を探り、同
時に視覚的接触要因が個人空間に与える影響を調べ、個人空間の特性を考察する。
方法
参加者
本研究の実験参加者は大学生19 名(男性5名,女性 14 名)であった。
日時
本研究は2018 年8月 14 日に実施した。
実験器具
メジャー、記録用紙、質問紙(A4 20 項目)
手続き
実験開始前に参加者の性格要因を測定するため1つの尺度に回答を求めた。使用し...