英米文学特殊講義分冊2の合格レポートです。 参考になれば幸いです。自己責任の範囲でのご使用をお願いいたします。
メレディスの「神の見えざる手」と「センティメンタリズム」についてリポート前半でまとめる。
ヘンリー・ジェイムズの作品(短編も可)(訳書可)を一遍でも複数冊でもよいので読み、解説ではなく実際に読んだ作品感想をリポート後半でまとめる。
‘the invisible hand of God’(神の見えざる手)とは、ヴィクトリア朝時代の一種の精神風土といえる。ジョージ・メレディス(George Meredith,1828-1909)はこの風潮を’foul taste’と批判した。その特徴を示すものとして『イースト・リン邸』(East Lynne,1861)と『白衣の女』(The Woman in White,1860)があげられる。
『イースト・リン邸』はヘンリー・ウッド夫人(Mrs. Henry Wood,1814-1887)の作品である。夫と子を捨てるという愚行の結果、不幸な運命の末に死に至るIsabel Vaneと、元々その夫へ思いを寄せており、運命に従って家庭を守り続け幸福を手にするBarbara Hareという二人の女性が登場する。この話は、殺人事件などスリルとサスペンスの要素...