筋ジストロフィー患者の人工呼吸器看護についてや、人工呼吸器看護においての基礎的なこと(モードやアラームなど)を丁寧にまとめています。基礎のまとめが必要な方や人工呼吸器について知りたい方向けだと思います。別の資料で「人工呼吸器患者の看護について~人工呼吸器の点検の必要性やポイントについて~」という資料を販売していますが、そちらは人工呼吸器の観察ポイントや必要性、根拠などを一つ一つ細かくまとめています。
人工呼吸器患者の看護について
なぜ筋ジストロフィーの患者が人工呼吸器を使用しているの?
A:疾患によって呼吸筋力が低下しているから。
肺を動かすのは骨と筋肉。呼吸運動は横隔膜や胸部周囲の筋肉で胸(肺)を広げるこ
とで息を吸い、縮めることで息を吐くことの繰り返し。骨格筋が障害されると呼吸の
力も弱くなり十分な空気を吸い込むことができず(肺活量の低下)、血中の酸素が低下
(低酸素血症)、二酸化炭素が上昇(高炭酸血症)するようになる。こうなることを呼
吸不全と言う。肺活量が低下すると胸を動かす範囲が小さくなるため、手足の拘縮と
同様に胸郭や肺が硬くなり、さらに呼吸運動を困難にする。呼吸機能が低下すると痰
がたまりやすくなり(気道クリアランスの低下)、無気肺ができやすくなる、肺が硬く
なる(肺コンプライアンスの低下)などの問題が起きてくる。そこで呼吸理学療法が
必要になってくる(人工呼吸器での呼吸管理)
実際にどんな設定があるか
換気様式には2種類ある
・PC(圧規定換気)でみている人と、CV(量規定換気)でみている人がいる
圧換気は決められた圧の空気を送るから一定の「気道内圧」...