家庭科概論から学んだことを踏まえて「どんな暮らし方がしたいか」、また身近な生活場面に即して「現在の生活課題1つと課題を解決する方法」について考えを述べなさい。
最初に小学校家庭科の役割について整理してみる。
学習指導要領において、子どもたちには社会を生き抜いていくために、教育によって「生きる力」を育てることが求められている。家庭科においても、日常的な衣食住の家庭生活や家族との生活において、自らの力で課題を解決したり、生活することに喜びを感じたりして前向きに生きることができるような力を育てていかなければならない。子どもが、うちにたたえている「学ぶ力」や「学びたいという思い」を子ども自身から引き出しながら、その力を生きて働く「活性化した力」に育てることができるような家庭科教育がもっとも望ましい姿である。
現代のわれわれの家庭生活は、便利になり物質的に豊かになったが、時間や機械などにおわれて慌ただしくなった。そして、その分だけ、生活を支える衣食住などのものとのかかわりが薄れて、生活実感が希薄になったり、家族と一緒になにかに取り組む機会も少なくなり、人とのかかわりが苦手な子供の出現を...