科目コード0882「保育内容の指導法(環境)」第2分冊
私が考える幼稚園における数の指導と小学校で行う算数の授業の違いは3つである。1つ目は、カリキュラムの違いであると考える。小学校では学習指導要領を基に1年生から6年生までの系統的で連続的な年間授業計画が立てられ、単元ごとの目標があり、それに沿った内容で45分の授業が進んでいく。そして、それに対しての評価しかし、幼稚園にはそういった制度上のカリキュラムが存在しない。
幼稚園における数の指導は、環境を通して指導していかなければならないのである。幼児の中に興味や関心がわいてきて、かかわらずにはいられないように、そして、自ら次々と活動を展開していくことができるように、配慮され、構成された環境が必要である。
例えば、ブランコ遊びの順番決めや回数決めなどである。横に並んだ4つのブランコがあったとする。1番から4番までブランコの番号を決め、並んでいる順に番号を1から4を振り分けていく。1列に並ばせ、自分の番号をしっかり覚えておき、自分が何番目で何番のブランコに行けばよいか指導する。その際に待っている人はブランコの回数を10回数えるよう...