科目コード07815「教育心理学I」第1分冊
論理的知能の発達と言語の発達の間の相互作用に関して最初にヴィゴツキーの考え方について述べ、次にピアジェの発達段階説による論理的知能の発達を具体例とともに考察していきそれらの相互作用について述べていきたいと思う。
まず、ヴィゴツキーによると、「思考の手段としての言語」は2歳過ぎくらいから始まる子どものひとり語であるとしている。本来は個人の内部(内言)で行われる。コミュニケーションの手段として外言を習得し始めた子どもは、考える手段としてひとり語を用いるのである。この過渡期の現象が思考の手段としての言語ではないかと述べている。
例えば、絵を描いているときに必要な色鉛筆をこっそり隠されたある幼児は、それがないのに気付くと「鉛筆はどこ、こんどは青鉛筆がほしいんだよ。いいや、かわりに赤でかいて、水でぬらしちゃおう。こくなって、青みたいだ」と言っている。
このような子どもの活動の進行を妨げるような実験場面を設定し、その問題状況で子どもがどうするかを調べた結果、問題解決的なひとりごとが増えることが分かった。また、児童期に入る7歳くらいからひ...