所見「ご自身の事例が活きたレポートに仕上がっています。導入部分も歴史的背景をもってきてgoodです。課題とご自身の展望につなげて結んであり、よいレポートとなっております。」皆様のレポート作成に役立てていただければ幸いです。
保育における遊びの重要性について述べよ。
子どもは生まれながらに遊びたいという欲求を持っている。この欲求は自然的なものである。フレーベルは幼稚園の創始者として知られているが、彼は遊びを子どもの自発的活動として捉えた。子どもは遊びの中で、様々な事を楽しみながら学び、このことは身体的、精神的な発達・成長を促し社会に適応していくための能力を養うのだと説いている。友達と遊ぶ、身体を動かす、身近なものや自然物を遊びへ取り入れるなど、身体諸器官を使い、様々な遊びの中で、言葉や身体で自己表現する能力などが育ち、人間形成の基礎を培うのである。
かつて中世では、子どもの自然的な欲求を抑えるために、子どもには厳しい体罰が加えられた。しかし、14世紀〜15世紀にかけて人間らしさを大切にしたヒューマニズム運動が欧州に拡大する過程で、エラスムス(1466〜1536)が体罰を禁じるとともに、遊びに教育的価値を認め、子どもに合った教育を求めて、遊びを中心に学ぶ子ども時代の特性を指摘したのである。19世紀末〜20世紀初頭では、子どもの個性や自由を尊重した、新教育運動が展開された。今日では「子どもの権利条約」をは...