判定はBでした。
【参考文献】
・澤田淳「最新小児保健」<日本小児医事出版社 2010.4>
・渡辺博「小児保健」<中山書店 2010.9.10>
・今村榮一、巷野悟郎「新・小児保健」<診断と治療社 2010.2>
・高野陽、加藤忠明、松橋有子、加藤則子「小児保健(新保育ライブラリー子どもを知る) 2011.4」
乳幼児の主要死因の移り変わりから、わが国の小児保健の動向、対策について述べる。わが国の乳幼児死亡率は大正年間には全体から見て160と高率であったが、その後順次下降してきている。その背景には衛生環境や栄養状態の向上、医療の進歩、保健指導の徹底や生活環境の向上が大きいと考える。次に乳幼児の死因はどのように変遷してきたか考える。
戦後しばらくの昭和44年位までは肺炎、気管支炎、腸炎、その他の下痢性疾患などの感染症が多かったが、近年では感染症は著しく減少している。
平成元年頃から乳児死因の第一位は「先天奇形・変形および染色体異常」で次いで「呼吸障害・血管障害」、第三位に「乳幼児突然死症候群」である。原因は不明であるが、本症候群の診断基準が新しく定義された事に関係があると考えられる。幼児の主要死因は「不慮の事故」となっている。
近年の病気には母親や父親などの家族の影響で引き起こすものがある。例えば、妊娠3カ月位までの期間に放射能、母親のウイルス疾患、一部の薬の服用などの外因因子により胎芽に障害が出る先天性の病気に胎芽病がある。胎芽病でよく知られている一つに風疹による先天性風疹症候群が...