(2019)慶應通信経済学部専門科目「商業学」で合格をいただいたレポートです。サプライチェーンマネジメントがテーマです。
※レポート作成の参考としてご利用ください。合格を約束するものではありませんので、丸写しはご遠慮願います。
'19商業学
はじめに
指定テキスト『流通原理』によると,サプライ・チェーンとは,「原材料や部品の供給者,完成品生産者,中間業者など,特定商品軍のミクロ流通フローに関わるすべての企業が関与」し,その特徴を「特定商品群のミクロ流通フローに関する成員間の情報統合にある」とされている(p.306)。すなわち,原材料や部品,資材の調達,製造,出荷,流通,そして販売といった生産物供給(=サプライ)の連鎖(=チェーン)のことであり,そうしたモノの流れの効率化・最適化を図るための管理(=マネジメント)手法が,サプライ・チェーン・マネジメント(以下,SCM)である。また,高嶋は『現代商業学』において,「製販統合」と表現し,以下のように述べている。「商品の生産や物流における一連の作業を企業間で連動させて,一気通貫の生産・流通システムを形成することであり,それによって生産や物流の効率化をめざすものである」(p.169)。つまり,生産から販売までの各部門の情報を,会社や組織の枠組みを超えて連携・統合することによって,サプライ・チェーンが形成される。生産物の流通には,供給者から需要者の手に渡るまでの情報が存...