佛教大学 哲学概論【Q0505】の
2017年度科目最終試験対策6題です。
過去の出題問題が以下の6パターンなので
この内容を抑えれば合格できると思います。
1.哲学と宗教の関係について、主にピュタゴラスの思想を例にとりながら考える。
2.ソクラテスの「無知」について、ソフィストと比較しながら考える。
3.デカルトとロックの思想を主に本有観念をめぐる考え方の相違を明らかにしながら考える。
4.バークレイは「三角形の一般的観念」という考えをどのように批判するか。ロックと比較しながら考えること。
5.「すべての物体は重い」と「5プラス7は12である」をカントはどのように区別するか。「先天的総合判断」を中心に考える。
6.プラトンの洞窟の譬えについて、彼のイデア論を中心に考える。
私の時は2が出題され80点で合格しました。
この科目はテキストが非常に難解で
勉強するのがとても大変だと思うので、
是非参考になさってください。
できるだけわかりやすい言葉や表現での
記述を心がけています。
各問、800字前後で記述しており
解答用紙の表面を埋める程度の文量です。
<参考文献>
清水 澄:哲学概論<第4版> 佛教大学 2013年
哲学と宗教の関係について、主にピュタゴラスの思想を例にとりながら考える。
答案
「愛智」を哲学的な意味で最初に用いたのはピュタゴラスである。古代ギリシャの精神には自然についての思索と人間の魂についての思索の二つの流れがある。前者の中心は小アジア地方であり、早くから自然世界の原理は何であるかを探求していた。ターレスはそれを水と考えたように。これらの思想家は「イオニアの自然学者」と呼ばれる。一方でイタリアにおけるギリシャ人植民地には人間の魂を主題とする思想があった。その中心はイオニア文化圏で生まれたピュタゴラスであった。彼自身の履歴や思想は明確ではないが、彼は一種の宗教団体を主宰した。しかし彼は決して単なる宗教家ではなく、世界を数から説明しようとした最初の人物であり、周知のように彼の名がついた定理がある程の優れた数学者であった。また、彼は古代ギリシャ人の世界観であるところの世界を、秩序ある全体(コスモス)であることを明言した最初の人物でもある。
しかし彼は今日的な意味での科学者であったわけではない。数は没価値的な記号としてではなく人間の徳のシンボルであった。ピュタゴラスにとって、数...