【評価A】保育社会学演習の第一課題の課題番号2「近代社会において家族の在り方が変容する中で、幼児に対する教育はどのように変化してきたか。」約1600文字。
”幼児に対する教育”とは、親が子どもにどういった教育を与えるか、ということである。
もちろん親は地域のコミュニティや社会制度といった社会環境の中に存在するのであるか
ら、親はそれらの影響も受けた上での、子どもに対する教育を行っていくである。したがっ
て、親の子どもに対する見方・考え方が変化することで、子どもへの教育が変化していくの
である。つまり、幼児教育の変化というのは、親や社会の子ども観の変化によって起こって
くるものといえる。
近代化以前の農林漁業中心の社会では、幼児期の子どもたちは、家族の一員として、食べ
物や物を生産するための一人の生産人として、訓練という形で教育されていた。というの
も、学校制度が普及する以前は、乳幼児期を過ぎた子どもは貴重な労働力として、大人社会
に参加しなければならなかったのである。したがって、親は子どもに生産人としてその社会
に必要な言葉、知識、技術を教えていったのである。そしてその教育とは、親が子どもに見
本を見せるという形と、子どもが実際にその能力に応じてできることを手伝っていくという
形で、実践を通して行われて...