サービスの質の向上を目指した専門職連携のあり方や構築・促進するための方法について述べなさい。
かつての措置制度のもとでは、社会福祉施設の経営には原則的に大幅な弾力運用が許されず、措置に基づく運営が基本であったため、福祉サービスの必要性は深く認識されず、経営管理という考え方は不要であった。
制度面における福祉の支援に、「サービス」という言葉が使われるようになったのは、昭和47年頃からで、実際に現場で定着する契機となったのは、高齢者保健福祉推進十か年戦略や福祉関係八法改正、また介護保険制度の導入を端緒とした多くの種類のサービスの利用が措置制度から契約制度に転換したことによる、在宅・施設を中心とした福祉サービス供給量の拡大と、福祉サービス利用の一般化へ向けた流れを背景としている。
こうした潮流のなか、平成10年に当時の厚生省において、「社会福祉基礎構造改革について(中間まとめ)」が取りまとめられ、サービスの選択と質の向上を図る改革の方向性が提示され、同年「福祉サービスの質に関する検討会」が開催され、「福祉サービスの質の向上に関する基本方針」が示され、利用者本位の福祉サービス利用制度への転換を図るうえで、サービス内容の基準を設けることなどが、施設や事業所に求められることになった。
また...