佛教大学通信過程Q0102「東洋の歴史」第一設題のリポートです。
2018年度にB判定で合格済です。
リポート作成の参考にしてください。
儒教は中国社会を理解する上で大きな意味をもつ思想である。それを中
国 の歴代 王朝 がどの ように 取り扱 ってき たか につい て述べよ 。
・ 初めに
儒教は孔子(前551―前479)を始祖として発展した思考、信仰の体
型 である 。五 常( 仁・義・礼・智・信)と呼ば れる 5 つの徳 目をも とに 、
五倫(父子・君臣・夫婦・長幼・朋友)の関係を維持し、より良いもの
としていくことなどを教えとし、現在に至るまで中国における大きな思
想的バックボーンとなっている。その儒教が中国歴代王朝においてどの
ように扱われ、またどのように発達してきたのかについて以下に述べる。
・ 発生か ら秦代まで
儒教は春秋時代に魯に生まれた孔子によって産声を上げた。当時の中
国は周王朝の権威が弱まり、春秋の五覇と呼ばれる地方の有力者が覇を
争う時代であった。その後、周王朝がさらに衰退する従って下剋上の風
潮が強まり、戦国時代と呼ばれる時代に突入していく。その中で孔子は
周初期の文武周公の君子の政治を理想とし、武力による覇道を批判する
と共に支配者の徳による王道によって統治さ...