連関資料 :: 電場
資料:2件
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1-3静電場
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静電場
「場の理論」はここから始まる。
電荷は電場から力を受ける
前の章では電荷と電荷の間に力が働くという説明をした。 しかし、遠く離れた物体とどうやって力を及ぼし合っているのであろうか? 例えば前に出てきた式によれば、力は弱くなるものの、かなりの距離が離れていても互いの間に力が働いていることが分かる。 しかし、電荷は他の電荷がそこに存在することを、さらには他の電荷までの距離をどうやって知るというのだろうか? お互いの間に特別な超光速の通信チャンネルがあって、申し合わせたように移動するというのならこのようなことも可能かも知れないが、その場合、全宇宙の全ての電荷との間に無限の通信チャンネルが必要である。 電荷と電荷の間に直接力が働くと考えるのはどうも無理がある。 それでも18世紀ごろの知識ある学者たちの多くは「直接働く力」の方を支持していたようである。 おそらく数学的に表現できることだけで満足してしまっていたのではないだろうか。
そこでファラデーは、電荷と電荷の間に力が働いているのではなく、電荷が周りの空間に影響を与え、その影響を受けた空間に別の電荷がやってくると電荷はその空間から
- 全体公開 2007/12/26
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1-4静電場の満たす方程式
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静電場の満たす方程式
多分、高校生でも分かる・・はずなのだが、 うまく伝えられるかどうか。
ガウスの法則
電荷がその周囲に作る電場を表す式は決まった。 これで何か面白いことができるのだろうか? 見ているだけでは何も分からない。 天才はいつでも発想を変えていじり回すものである。
電荷の周りをぐるっと全方位取り囲んでやることを考える。 どんな形で取り囲んでも構わない。 その取り囲んだ面の上で電場を測って、これを面の全体で合計したらどうなるだろう? 大きく囲んでやれば電荷からの距離が遠くなるので測定される電場は小さくなるが、その分だけ取り囲む面積が増える。 ガウスはこれが一定値になるだろうと予想した。 気をつけることはこの電場を測る時に、面に対して垂直方向についてだけ測ることだ。
これを数式で表せば次のようになる。
ここで n は電荷を取り囲んだ面に垂直な単位ベクトルであって、これと E との内積を取れば面に対しての垂直方向の電場を測ったことになる。 これに電荷を取り囲んだ面の微小な部分の表面積 dS を掛け合わせたものを全表面積について足し合わせてやるわけだ。
私の解説では厳密な証明はしない。 代わりに思い切り簡単な場合についてだけ計算して雰囲気をつかめるようにする。 一番簡単なのは電荷 q を半径 r の球で取り囲むことを考えた場合である。 こうすると取り囲んだ表面上では電荷からの距離は常に r であって、電場の大きさは一定値 である。 電場の向きを気にする必要もない。 電場の向きは電荷を中心にした放射状であって、常に取り囲んだ球面に対して垂直である。 よって内積を計算するまでもない。 つまり、半径 r の球殻の全表面積と半径 r の点での電場の大きさを掛けてやればこの計算の答えは求まる。
やはり、囲んだ球面の半径によらずに一定の値になる。 あまりにもすっきりした答えだが、これは偶然ではない。 騙されてはいけない。 これは自然の神秘などというものではなく、こうなるように仕組んだ人間の小細工なのだ。 初めに電荷と電荷の間に働く力を定義した時に比例定数に 1/4π が入っていたのはこの答えがすっきりしたものになるようにするためだったのである。
ガウスの法則と言うのは、ここで計算したような球殻の場合に限らず、どんな形で取り囲もうともこの答えが常に同じになりますよ、というものである。 この法則の背景には、電荷から「電気力線」なるものが出ていて、電場の大きさはその電気力線の密度で決まっているのだという考えがある。 電場と微小な面積をかけたものは、すなわち電気力線の密度と面積をかけたものであって、微小面積を通り抜ける電気力線の本数を表している。 これを全方位について積分するということは取り囲んだ面を通り抜けてくる全ての電気力線の本数を数えることに相当する。 どんな形で取り囲もうとも、電気力線はいつかその表面を抜けて外へ出てくるはずである。 その電気力線の本数はその中にある電荷の大きさで決まるはずだというわけだ。
「電気力線」などというものが実在するかどうかだが、この考えはもともと、ファラデーの思想であった。 そしてその考えはガウスの法則を立てるのに役に立ったわけだが、法則が見つかってしまえば数学的には特になければならないものではない。 単なる考えやすくするだけの概念である。
この法則を利用していろいろな場合について電場を簡単に求めるという応用ができるわけだが、これについて詳しく知りたければ教科書がいくらでもあるので私は
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