預金保険
預金保険(よきんほけん、英: deposit
insurance)とは、金融機関が破綻した際に、その金融機関に預けている預金を保護する保険の一
種である。預金者を保護するのみならず、取り付け騒ぎを防ぐ等、システミック・リスクに対応し
、金融システムをも保護するプルーデンス政策の一つの柱であるため、政府に支援された機関によ
って運営されている事が多い。
金融機関は付保預金に対して一定の率で運営機関に保険料を支払うことになる(言い替えれば、金融
機関は預金の利率を保険料分預金保険機関に支払っていることになる)。金融機関が破綻したときは
保険事故となり、その付保預金相当分が保険金として支出されることになる。支出の方法は一番本
義に近いものとしては預金者に直接保険金支払を行う物でペイオフと呼ばれる。しかしながら、金
融機能の停止は社会的に影響が大きいので、保険金の支払相当を援助して、健全な金融機関に吸収
合併させ、保護される預金をその金融機関に移転させる処理に重点を置く国もある。預金の保護に
は、支出の上限を設けるという理由の他に、預金が保護されるのを前提に経営内容に不安のある高
利で預金を集める金融機関に預金するという預金者のモラル・ハザードを防ぐ意味で、金額の上限
を設けられている。
なお、資金援助方式の場合定額保護を行うことをペイオフコスト内の資金援助とすることから、日
本では一時的に行っていた全額保護から定額保護へ移行することをペイオフ解禁と言う。
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