連関資料 :: 磁場

資料:6件

  • 水星磁場の源
  • 水星磁場の源 地球磁場は核で生まれる  地球では磁石のN極が北を指すことにより方位を知ることができるが、他の惑星でも同様に磁石を使えるわけではない。地球と同じように大規模な固有磁場を持つ惑星や衛星もあれば、火星のように少なくとも現在はそのような磁場を持たない惑星もあるからである。この差異は、惑星進化の帰結である惑星内部の状態に起因している。  地球磁場を生成している場所は、日本では今年6月に公開された映画の題名そのもの「コア(核)」である。内核(固体)と外核(液体)で形成される核の主成分は金属鉄であり、電気伝導性が非常に高い。磁場中を導体が動くと起電力が生じ、電流が流れる。すると電流に伴う磁場
  • 映画 地球 進化 影響 流体 時間
  • 全体公開 2007/12/28
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  • 水星の磁場と磁気圏
  • 水星の磁場と磁気圏  太陽系の惑星の中で一番太陽に近い軌道を周っている水星。最も太陽に近づく時の距離は0.31AU(1AUは太陽と地球との距離)、最も離れた時は0.47AUである。水星の半径は2,440kmで、太陽系の惑星では冥王星の次に小さい。  さらに、惑星の進化を論じる時や、宇宙空間を満たすプラズマの物理を研究する上で重要な特徴として、水星が磁気を持つことが挙げられる。このことは、1974年および1975年の米国マリナー10によるフライバイにより発見された。水星が磁気を持つことの重要性や意外性はそれだけで大変面白い話題なので他の回に譲ることとし、今回はマリナー10による水星の磁気の発見と想像される磁気圏像について述べたい。 図1 1974年3月29日のマリナー10水星フライバイの時に観測した磁場 (Connerney and Ness, 1988)  1974年3月29日にマリナー10の最初の水星フライバイが行われた。この時の軌道は水星の夜側を通過し、最も接近した時、水星表面からの距離はおよそ700kmであった(図1)。地球の場合にはこの高度であれば2万ナノテスラ以上の磁場が観測
  • 全体公開 2007/12/28
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  • 1-9物質中での磁場
  • 物質中での磁場 B と H はどう違う 磁場の強さ H と磁束密度 B  ここまでは磁場を B という記号で表してきたが、電磁気学では磁場を表すのにもう一つ、H という記号で表される概念がある。 今回の説明の中ではこの二つの概念をはっきりと区別するために B を「磁束密度」と呼び、 H を「磁場の強さ」と呼ぶことにする。 これらの呼び方は歴史的な背景を持つものであって、必ずしも概念の本質を表すものではないということをあらかじめ注意しておこう。 私はこのことを聞いてはいたが軽く考えていたのでひどく悩まされることになってしまったのである。  私は学生の頃には深く考えることをしていなかったので、 「磁場の強さ H は磁性体の有無に関わらず一定の値をとる」という結論だけを聞いて、「状況に関わらずに一定の値を取る方がより本質的な物理量に違いない」と勝手に信じてしまっていた。 名前からしてもそんな気がするし、マクスウェル方程式の形を見ても電場 E と対を成しているのは磁場の強さ H の方であるようだ。  しかし、実際は逆なのである。  このあたりの話は電磁気学の中でも少し面倒な部分となっているので今回の説明でこのような混乱をすっきりさせようと思う。  説明の仕方さえ気をつければ誰も混乱するはずのないとても簡単な話である。 分子電流  物質は無数の原子から出来ており、原子は原子核と電子から出来ている。 この電子が原子核の周りに角運動量を持っているために、原子の周囲には円形の電流が流れているのと同じ状態になっている。 この電子の運動が作り出す円形電流によって原子の一つ一つが微小な電磁石になっていると考えられる。 注:今回の議論の本筋とはあまり関係はないのだが、これだけの説明では読者に誤解を与えてしまうかもしれないので少し補足しておこう。 まず、電子の全てが原子核の周りに角運動量を持っているわけではない。 例えば s 軌道にある電子は軌道角運動量を持たないので磁場を作ることはない。 また電子は軌道角運動量の他に自転角運動量(スピン)を持っており、これが作る磁場も無視できないほどである。 実際、身の回りによく目にする磁石や鉄などが作る磁場はこのスピンの影響を抜きにしては語れないのだが、ここでは語るつもりもないし面倒なので無視している。   この原子単位の電磁石を呼びやすいように名前をつけたい。 上では原子単位と書いたものの、分子として一単位となっているような場合もあるので、これからはこれを「分子磁石」と呼ぶことにしよう。 そしてこの分子磁石を作っている電子の運動が作り出す円形電流を「分子電流」と呼ぶことにする。  この分子磁石は普段は熱運動や化学結合の向きの関係でバラバラな方向を向いている。 しかし、もしこれらの向きを揃えることが出来れば強力な電磁石を作ることが出来るに違いない。 我々がよく目にする永久磁石(普通の磁石)の正体は、ある程度向きの揃った分子磁石の集まりなのである。 永久磁石というのは言ってみれば「超伝導電磁石」みたいなものなのだ。 磁場を強める方法  分子磁石の向きを揃えてやれば強力な磁石になると書いたが、そのための手っ取り早い方法は外部から磁場をかけてやることである。 外部から比較的弱い磁場をかけてやるとその強さに比例して向きを変える分子磁石の数が増える。 分子磁石を味方につければ弱い磁場を元にして強い磁場を作ることが出来るのである。 コイルに鉄心を入れると磁力が強くなる理由はこれなのだ。  例えば鉄くぎにエナメル線を巻いてコイルを作り、電
  • 全体公開 2007/12/26
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  • 1-7電流と磁場の発生
  • 電流と磁場の発生 電流によりどんな磁場が発生するかという話 電流は電荷の流れ  電流は電荷の流れである、ということは今では当たり前すぎる話である。 ところがほんのひと昔前まではこれは常識ではなかった。 当時の学者たちは電流が電荷の流れであろうことを予想はしていたものの、それが実験で確かに示されるまでは慎重に電流と電荷を別のものとして扱っていた。 なんと尊敬すべき態度であろう。 この姿勢が科学を信頼する価値のあるものにしてきたのである。  電磁気学の法則の中には今でもその考え方が残っており、電流と電荷が別々の存在として扱われている。 それは現象論を扱う時にはその方が応用しやすいという利点があるためでもある。  電流が電荷の流れであることは、帯電した物体を運動させた時に電流と同じ効果があることを通して認められ始めたということである。 ここではこれについて詳しく書くことはしないが、科学史を学ぶことは物理を理解する上でとても役に立つのでお勧めする。 そういう私は学生時代には科学史をかなり軽視していたが、後に文明シミュレーションゲームを作るために猛烈に資料集めをしたのがきっかけで科学史が好きになった。 意外な発見が必ずある。 ビオ・サバールの法則  電流が磁気的性質を示すことは電線に電気を流した時に近くに置いてあった方位磁針が揺れることから偶然に発見された。 このとき、磁石に働く力の大きさを測定することによって、直線電流の周囲には電流の進行方向に対して右回りの磁場が発生していると考えることが出来、その大きさは と表すことが出来る。 I が電流の強さを表しており、R が電線からの距離である。 係数の中に μ0 や 2π が付いてきているのは電場の時と同じような事情であって、これからこの式を元に導かれることになる式が簡単な形になるような仕掛けになっている。 ここでは電流や磁場の単位がどのように測られるのかについてはまだ考えないことにする。 それについては後から上の式が成り立つようにうまい具合に定義するのでここでは形式だけに注目していてもらいたい。  上の式の形は電荷が直線上に並んでいるときの電場の大きさを表す式と非常に似ている。 そこで、上の式の形は電流の微小な部分が周囲に与える影響を足し合わせた結果であろうから、電流の微小部分が作り出す磁場も電荷が作り出す電場と同じ形式で表せるのではないかと考えられる。 つまり、導線上の微小な長さ ds を流れる電流 I が距離 r だけ離れた点に作り出す微小な磁場 dB の大きさは次の形に書けるという事だ。  こういう事に気が付くためには応用計算の結果も知っておかなくてはならないということが分かる。 「本質が分かればそれでいいんだ」なんて私と同じようなことを言って応用を軽視しているといざと言う時にこういう発見ができないことになる。  直線上に並ぶ電荷が作る電場の計算と言ってもガウスの法則を使って簡単な方法で求めたのではこのような sin θ を含む形式が出てこない。 基本に立ち返って地道に計算する方法を使うと途中で上の式に似た形式を使うことになる。  直線上の電荷が作る電場の計算 をやったことがない人のために別室で補習を用意している。  次に力の方向も考慮に入れてこの式をベクトル表現に直すことを考える。 磁場の向きは電流の周りを右回りする方向なので、これは電流の方向に垂直であり、さらに電流の微小部分の位置から磁場を求めたい点まで引いたベクトルの方向にも垂直な方向である。 このことは電流の方向ベクトル ds と微
  • 全体公開 2007/12/26
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