【掲載内容】
2018年度 教育原論 S0101(Z1102共通)
科目最終試験の過去問6設題における解答例です(1設題800~900字程度)。テキストからまとめてあります。
私は設題1.が出題され、90点合格しておりますので、他の設題に関しても十分な内容であるかと思います。
キーワードはもちろんですが、文脈の暗記がしやすいよう解答例とは別に、「センテンスの流れ」を番号に振り分けて載せております。また、テキストの参考ページも掲載していますので、もちろんアレンジを加えて頂いても良いかと思います。
試験勉強が円滑に進められるようどうぞご活用下さい。
参考文献
田中圭治郎『教育学の基礎』2016年 佛教大学
【掲載設題】
1.ソクラテス的対話(産婆術)について述べ、ソクラテスの教育的意義について考察せよ。
2.コメニウスの教授学や一斉授業について述べ、現在の学校教育における意義を考察せよ。
3.ポール・ラングランの生涯教育論の意義と、それ以降の生涯教育の歴史的変遷(ハッチンズ、フォール報告)を述べよ。
4.公教育成立の歴史的変遷について述べ、現在における学校教育の課題を考察せよ。
5.ハヴィガーストの発達課題について述べよ。
6.ルソーの教育思想の特徴(消極教育や自然主義)について述べ、その意義や問題点を考察せよ。
科目コード 科目名 第 1 設題
学籍番号 氏名
(1)
1.ソクラテス的対話(産婆術)について述べ、ソクラテスの教育的意義
に ついて 考察 せよ。 (P22~ P28)
ソクラテスはギリシアのポリス(都市国家)の一つである、アテナイで
生まれた。40歳頃から自然研究をやめ、人間の探求に情熱を傾け、アテ
ナイの街頭や体育場で道徳や倫理について討論を行なった。その時用い
られた対話術が「産婆術」と呼ばれる。この産婆術、そしてソクラテス
の教育的意義とはどのようなものか、ソクラテスの考えにおいて重要と
さ れる「 真の 知」に 焦点を 当てて 述べて いく 。
ソクラテスによれば、誰も悪いことをしようとして悪事をなす人はい
ない。人間が悪事や誤った行為をするのは、何が善で何が悪かを知らな
いからである。それゆえ善が何か知らなくてはならない。人は真の知を
知っていれば魂は善く保たれ正しい行為を自然に行なうであろうと考え
る 。すな わち ソクラ テスの 言う真 の知は 、実 践的知 識を意味 する。
この真の知を獲得するために他人と共に研究することが必要であ...