現代文学  「なんとなく、クリスタル」分析レポート  評価A

閲覧数3,481
ダウンロード数1
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    日本文学史(現代文学)の授業で提出した、文学作品分析のレポートです。
    田中康夫さんの「なんとなく、クリスタル」について1980年代の消費社会と合わせて分析しました。途中、石原慎太郎さんの「太陽の季節」とも比較しながら論じています。

    提出後、評価はAを頂きました^^
    学習に役立てていただければ幸いです!

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1. はじめに

    本論文は、田中康夫の小説「なんとなく、クリスタル」の分析を目的とする。まず作品の特徴と時代性を検討する(第2章)。次に1980年代前後の文学史的な流れを俯瞰し(第3章)、「太陽の季節」との比較をおこなう(第4章)。最後に、本作の時代の先見性を指摘して(第5章)本論文を締めくくる。
    2. 80年代大衆消費社会と「なんクリ」

     田中康夫による小説「なんとなく、クリスタル」は、1980年に「文藝賞」を受賞した。ファッションモデルの女子大生を主人公として、当時の若者の華やかな都市生活と、バブルに向かう大衆消費社会を描きだした。1981年に単行本が出版されると、「なんクリ」との通称で呼ばれ、たちまち若者の間でベストセラーに。映画化もされた。作中に登場するようなライフスタイルの若者たちは、「クリスタル族」と呼ばれることもあった。

    この作品の特徴として第一に挙げられるのは、その注の多さである。ブランド名、地名、歌手名といった当時の流行を表す単語に、逐一注がつけられる。単行本出版時には400を超える注が、作者である田中本人によってつけられた。この斬新なスタイルは世に衝撃を与え、...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。