2018年度、この内容でA評価をもらっています。ご自身でレポートを書かれる際の参考にしてください。
「漢文とはどのような文体か」ということにいては、大学指定のテキストに示されている内容をまとめるだけでは、情報の量も少なく、質としても不十分だと感じました。
そこで、本資料ではその他の参考文献もみながら、漢文についての文体論として仕上げました。
読んでいただければ、抑えるべきポイントがどこにあるか理解していただけると思います。
「漢文」とはどのような文体か、その定義を述べよ。
1.辞書に見える「漢文」の定義
「漢文」というものについて、その定義を辞書に引くと、「①中国古来の文章・文学。②わが国で、かな交じりの和文に対し、漢字だけで書いた文章・文学。」(広辞苑、第二版)や、「①漢代の文章。②漢の文帝。③中国の文章。漢字の文。④字號。」(諸橋、大漢和辞典巻七、二三三)という記述に行き当たる。
このレポートで考察するのは、漢文の文体の定義であるから、それすなわち文章のことである。
なので、固有名詞を指す諸橋の②、④の意味については