明星大学通信 国文学2単位目 2021年度合格レポートです。参考にしていただければ幸いです。
国文学 2単位目 2021年度合格
<レポート課題>
学習要点事項4,5,6,8,9,10,11,12の中から一作品選んで、現代語訳し、その感想を述べてください。その際、当該作品の全体像や文学的背景を簡潔に説明すること。
→ 『方丈記 ゆく河の流れ』を選択し作成しました。
<レポート本文>
1方丈記について
著者は鴨長明で、鎌倉時代初期の建暦二年(一二一二)に成立した随筆である。日本三大随筆の一つであり、徒然草とは草庵文学として文明批評的な側面をもつという共通点があるが、方丈記は「無常観」という一貫したテーマ性があり、徒然草の随想風に書き綴られている構成とは大きく異なる。また、文章は漢文訓読調の表現が随所に見られ、対句を多用した和漢混交文として力強い表現となっている。現在流通している文章は「大福光寺本」という大正時代以降に出版された写本であるが、それ以前は「流布本」という本文で出回っていた。両者は表現が異なる部分もあるが、世阿弥や松尾芭蕉など、多くの歌人などにも影響を与えていることが分かっている。
2現代語訳(方丈記 ゆく河の流れ)
ゆく河は絶えることなく流れ続け、しかもその水...