佛教大学:M5420言語学概論の第1設題リポートです。
2019年10月提出で10月末に受理されました。
科目コードが違っても同一設題ならば対応可能です。
フィードバックでは「「やばい」の意味がよく考察できています。また、ほかの語につても考えてみてください。」と評価されました。文章の構成など参考にしていただければと思います。
できるだけわかりやすい表現での記述を心がけました。どうぞご参考ください。
〇第1説題:言葉の意味が脈絡によって異なる場合を、例をあげて説明しなさい。
<テキスト>「入門ことばの科学」 田中春美ほか 大修館書店 1994年
<参考文献>「大辞林 第三版」 松村明編 三省堂
「語源大辞典」 堀井令以知編 東京堂出版
言葉1つ1つには、本来それぞれ意味を持っている。しかし、会話が行われている状況や会話をしている人たちの人間関係などにより、同じ言葉を使ったとしても、その意味が異なってくる場合がある。時間帯や地域、時代の違いなどでも大きく変わっていくと考えられる。また、育った環境の違いや性差、様々な立場の違いなどでも言葉の意味の違いは起こり得ると考えられる。これらのことを踏まえて、個人的に気になる「やばい」という言葉を例に挙げて、本リポートを述べていくものとする。
「やばい」という言葉が、最近の会話でよく使われている。特に若い人たちの会話で耳にする機会が多い。まず、「やばい」の意味を確認してみる。【大辞林 第三版】「①身に危険が迫るさま。あぶない。②不都合が予想される。③若者言葉で、すごい。自身の心情が、ひどく揺さぶられている様子についていう。」と定義されている。次に語源を確認してみる。【語源大辞典】によると、「やば」という言葉が形容詞化されたという説など、いくつかの説があるそうだが、それらの多くに共通していることは、元々は隠語として一部の人々の間で使われ、一般的に使われていたとは言えない言葉だという...