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精神障害者の社会復帰において有用な社会資源のあり方
精神障害者の社会復帰という問題の考察であるが、精神障害者と一口に言ってもその障害の
態様、病態の違い、個人的な背景事情、経済的状況、家族、支援者等の状況など個々により千
差万別である。同時に、過去日本では精神障害者に対する治安モデルによる隔離収容政策、そ
れと共に精神科特例による病院の乱立等の時代を経て、現在では医療モデルから生活モデルへ、
ノーマライゼーションの概念と共に声高に叫ばれている地域移行、地域定着というパラダイム
シフトが起きている。その一方では今尚根強く残る一般市民による精神障害者に対する数多く
の偏見が存在するという事実も忘れてはならない。精神障害者が活用可能な社会資源において
もその時代の国策、時代背景を映しながら度重なる法改正などを含め今尚刻一刻と変化し続け
ている現状がある。
社会資源を見れば、制度(自立支援医療、精神障害者保険福祉手帳、年金、生活保護等)、社会
復帰施設(グループホーム、作業所、就労支援センター、生活支援センター等)、公的機関(役
所、保健所、精神保健福祉センター等)、医療機関(精神科...