このレポートは、玉川大学通信教育課程・科目「教職概論」において、すでに合格をいただいたものです。
2017年度課題:3つの教職観
教員による評価・批評は以下の通りです。
<評価>
A
<批評>
よくまとめられている。
【玉川大学】教職概論
「聖職」について
教職を聖職とするひとつの見方がある。教職を聖職とする根拠は、戦前の天皇と教育勅語の関連に
ある。教育勅語は神聖な天皇が記した「聖諭」であった。そのため、聖諭遂行の任を与えられてい
る教職も聖なる職業、すなわち聖職であるという理解である。
根拠はそれだけでなく、教員は教育勅語に示された有徳な人を育てると同時に、自らも有徳な人間
を目指す必要があったのである。十二の徳を有する人作りを行い、忠孝に基づく道義国家を建設し
ていこうとするのが教育勅語の趣旨であり、この趣旨に基づいて児童生徒に教育を行うのが教員の
使命であった。有徳であることは、教育勅語の末尾に示されるように、教員自身にも課せられるも
のであった。
明治14年1881年に頒布された小学校教員心得の第一条にも、児童生徒を有徳な人へと教育する
のであれば、まずは教員自身がその模範とならねばならないことが示されている。こうした徳を希
求する教員自身の態度は聖なる様相を帯びたものとして扱われた。さらに、明治32年1899年に
著した新渡戸稲造の『武士道』には、教師の品性や心性などの精神的価値や、鍛錬...