1、はじめに
毎年、トレンドの言葉、新しい言葉、若者言葉が、漫画やテレビドラマの台詞などから登場してきている。現代に至るまで、言葉にも意味、使い方など幅広い変化が起こっている。それによってできた現代の日本語は、乱れていると言われる。乱れの常識化について考え、社会の変化と言葉の変化について考察する。また、未来の日本語、それに対する日本語文化・歴史観についても考察していく。
2、常識化する”乱れ”
日本語の乱れでもはっきりと指摘されるものが、文法的、丁寧語・敬語・尊敬語の間違えである。先生が生徒に「明日は、来られますか。」先生は“可能“の意味で”ら“を使ったが、生徒はこれを“尊敬“の”ら”だと受け止めた。“来れますか“のほうが自然であり、現代では、一般常識のように定着している“ら”抜き言葉だ。
しかし、言語研究者や言語に関する専門家は放送や新聞で公的に“ら”抜き言葉の使用を反論している。本来の日本語の正しい使い方を大切にするべきで、一般常識や流行としての日本語を使うべきではない。テレビなどの大衆によって見聞きされる場では、少しの間違えでさえ、多くの人々によって使われることで、全体の...